事例
A さん(80 歳、男性、要介護 2 )は 1 人で暮らしている。 脳出血を発症し、急性期病院で地域連携クリニカルパスに沿って治療が行われた。軽度の右不全麻痺と失語があるため、回復期リハビリテーション病院に転院した。A さんは自宅退院を希望している。退院後はかかりつけの診療所へ通院し、訪問看護と訪問介護を利用する予定である。
退院 2 か月後、訪問看護師が訪問すると A さんの長男から「最近、父がよく話してくれるようになったが、言いたいことが伝わらずイライラしていることがある。どう対応していいかわからない」と相談があった。A さんとのコミュニケーションについて、家族への助言で適切なのはどれか。
解説(当社作成)
失語があると、長い文や込み入った言い回しは受け取りにくくなります。一つの文に一つの内容を乗せ、短くわかりやすい言葉で話しかけるのが会話の土台です。
- 1 何度も聞き返す:伝わらない体験が重なると話す意欲が落ちる。はい・いいえで答えられる聞き方や、文字・絵・身振りを添える
- 2 言い間違えを訂正する:同じく意欲を損なう。言い方ではなく言いたい中身を受け取る
- 4 表情より言葉を重視:逆。表情や身振りは大切な手がかり
ポイント:失語は言葉の障害であって、考える力の障害ではない。伝え方を変えて支える。
出典:第115回看護師国家試験 午前93問(厚生労働省公表)、公共データ利用規約(第1.0版)/編集:株式会社Medi-LX
組版由来の字間・改行を整えています。